「おっくう」何年間?

私の仕事仲間に26才の男の子がいる

彼は「躁鬱病」と診断され

しばらくして 仕事に「ドクターストップ」が出た



何ヵ月かに一度 「おはよ」と声を聞くが

最近はよくなったみたいで

話をしてくれた



「何するにもおっくうなんです」


「分かるよ」


「とにかく おっくうなんです」



「分かるよ」



「私さー 保育園の送迎がおっくうになって 何日か休ませてしまったり 本当おっくうなんだよね」



「もうさ 何もかもおっくうなんだよね」



「…姉さん それ僕と同じじゃないですか?」



「とにかく おっくうなんだよね」

「夕飯作らなきゃと材料買って いざ作るのがおっくう」

「外食すれば 後悔」

「朝 起きれば全ておっくう」


「誰とも会いたくない」

「何も話したくない」

「そう なっちゃうんだよね…」



「お風呂もおっくうです?」


「あー お風呂ね 勿論 おっくう」

「もうさ 朝でいいじゃんって思う」



「姉さん…病院行ってます?」



「行ってないよ」



「何て言いますか…あの…僕の鬱と同じじゃないですか?」



「…」

「姉さん 頑張り過ぎてますか?」



「…」



「僕らと飲みに行った時 姉さんおっくうでした?」



「いや 楽しみだったし おっくうじゃなかったよ」

「何日か前に決まってる 予定は大丈夫なんだけど 突然出掛けるのはおっくうだよね」


「分かります!」



「姉さん 寝れてます?」



「最近 寝れてますよ」



「眠れなかったですか?」



「いや 眠れるんだけど 夜中に起きてしまってたよ で朝まで起きてた(笑)」


「辛くないですか?」

「寝れない事が?」

「はい…」



「うーん… いつか眠たくなるでしょって思ってたかな?昼寝したり…」



「今でも おっくうです?」

「今でも おっくうだよ」



「おっくうDXって感じ(笑)」


「何となく 毎日過ぎてるけど 思考力は低下してる 考えても答え出ないし そんな時に考えても仕方ないって思うけど…」

「でも考えてるよね(笑)」



「姉さん…病院行って下さい」



「似てる?」




「はい…」



「僕はそれで ドクターストップでしたから」




「ありがとう 隙見て行ってみるよ」




何て会話したけど

私の「おっくう」



今に始まった訳じゃない

10年以上前からだ




ギリギリで生きてる感覚

10年以上前からだ