旦那の鬱

旦那が脳梗塞を二回しました


1度目は39才

二度目は45才


右脳のほんとうに細かい毛細血管が二度詰まりました


よって 後遺症はゼロ

もうこれは「強運」としか言いようがありません



旦那はそれを幸せだと思ってるのか?

以後 気をつけようとしてるのか?



私から見ると

彼なり

彼なりにはそう思ってるんじゃないかな?

世間はそう見てくれないけど



となります



煙草は止めません

薬は飲み忘れます

ひどいと病院すら 行かない時があります


だから 私は毎日薬を管理してます

彼が病院に面倒で行かない時

私がお薬だけ処方して貰いに行きます



生活能力も「著しく低い」ように感じる旦那

世話が焼けるを通り越してるように感じます



ある同僚から

「それって 介護の世界じゃない?」と笑って言われましたが

そちらの方がしっくりするかも知れません



二度目の病気をした時

彼はトラックに乗っていました

左の感覚を失い あわや事故

幸い トラックが傷ついただけで済みましたが

本当に怖い事です



そして トラックを下りました

事務員として働ける環境を社長が作って下さりました

私としては 本当に有難い話でした

また 何かあったら?

人でも傷付けたら?


そして旦那が自分で薬管理出来ないので

私がしなければ。とも思っていました



「同じ会社で働けるし 良かったね」



しかし旦那は

「給料下がるよ」

「分かってる?」

としか言いませんでした



つまり

給料下がるって言ったんだから

文句言うなよ

って事です



私は朝から夜まで掛け持ちで働きました

家族で協力すれば 何とかなるでしょ?

そう思っていました



働いてる私を何とも思わない旦那の態度

子育てを全く手伝ってはくれない人でしたが

子供に当たり散らし始めました




私の想像を遥かに越えた現実

旦那はお金を怒鳴り付けては持って行きます

持たせなければいい。



そんな対抗する力が

本当になくなっていました



うるさい うるさい うるさい!

持って行け!ドアホ!

こんな心境でした



そんな風ですから

夫婦間の会話もゼロ



あんたが病気したから

私が働いてるんじゃない!

そんな気持ちにもなりました



ある日「話がある」と旦那



顔も見たくなかったですが

「どうぞ」と目の前に座りました




すると

「なー オレ… 死にたい…」




?????



「オレ…死にたい…」



そう大粒の涙を流しながら

私に訴えるような目で泣いていました



「仕事?」

「仕事が嫌なの?」



コクンと頷きました



「家庭は?」

「家庭で悩んでる?」


「家庭では悩んでない…」



頭がフルで働きます

何て言えばいいのか?

この人 だからおかしな行動してたんだ

私が働かなきゃと忙しくしてて

旦那が協力してくれない事に腹が立ってたけど



死にたい…なんて思ってたの?



「仕事が理由ならば 明日辞表出して辞めちゃいなよ」

「退職金出たら 全部使っていいよ」

「使いきって まだ死にたいなら 止めないから好きにして」


「とにかく 仕事は辞めちゃいな」



本当に死んじゃう位悩んでるように

見えました



「仕事辞めていいの?」



「明日辞表出して!」

「で 解決じゃない?」(笑)



「…」

「…」



「お前が辞めていいよって言ってくれて だいぶ楽になった…」




旦那は三日間休みを取り

四日目から仕事に行きました




それからも 旦那は慣れない事務仕事に

抑うつ状態

こうなったら 私も文句が言えません




あれから3年

ようやく 彼は仕事に慣れて来ました



長い 長い3年でした

息子と旦那

なぜ 今なの?なんて

どうしようもない事を怨みました



そして今 役職を貰い

何とか仕事をしています

旦那の鬱

フリーズがずっと ずっと続いているみたいに見えました



今振り返ると

彼は大変だったと理解できます


本当に独自の世界がありますから

意志疎通が難しいです