自閉スペクトラム症の子育て

先日 高畑淳子さんの件について

私的な感想を書きましたが


息子を育てる中で

「他害」と「善悪」を教え伝える事に

1番苦労しました



「人に暴力を振っては絶対いけない」

これは 多分どの家庭でも教え伝える事と思います



小学生低学年頃になりますと

息子も感情を抑え お友達に手を出す事はなくなりました


それ以前は 「子供同士の喧嘩ですので」と

相手さまから 言われたり

先生から



「相手さまに連絡して下さい」と言われたり



理由を息子から聞き

諭して 叱り


怒る気持ちを理解した上

「暴力は絶対にいけない」

「暴力で解決する問題などない」

「自分の感情だけを勝手に解決しようとする 身勝手極まりない行動なんだよ」



と 何度も 何度も伝えて来ました



外での暴力は無くなり

落ち着いて来たのかな…?と思う頃



その「我慢して来る感情」が



「妹」に向きました



当時 私は

「何で分からないの?」

と 非常に息子に対して



「このまま 大きくしてはいけない!」

と彼の未来を危惧していました



どうしたら伝わるのか?



「とにかく 言い続ける事じゃないのか?」

と旦那に言われ



とにかく 息子の「暴力」は


「許しません」でした




分からない息子へ

私が手を上げた事もあります


この話を児相に素直に話した時

「はあ…お母さんも手を上げたんですね…」



とため息混じりに言われましたが



いけないと分かっていても

あまりに分からない息子をパチンと叩き



「痛いか!? 」


「痛いよー」


「痛いよね?」


「痛いよー」



「君が妹にした事だよ! 」

「妹も痛いんだよ?」



と 息子に手を上げた事があります


これは 「正しくなく」「間違っていました」



息子に伝わらないのは

息子が「自閉スペクトラム症」の特徴があるからです



知らない時期は


「私がきちんと育てないと」

「これでは 人様に迷惑を掛ける人間になる」



そう思い 息子を許さず 必要以上に

「厳しく」あったと思います


中学生になりますと

「妹」への「暴力」はなくなり



凄まじい「暴言」へ移りました



これは

「言葉の暴力」です



決まって叱る時 息子は

「僕は殴ってない!」と言いました



殴ってないから

「間違ってない」と言っていました



言葉の暴力は「いけません」

それを 伝えてても

息子は



「じゃあ コイツがやった事は許される訳?」

と話になりませんでした



妹たちは息子の「矛盾」に苦しみ

私も非常に悩みました



「君がそんなに正しいと胸張って言えるなら

他人様の前で堂々と言ってみなさい!」



私は息子に毅然とし そう言いました



「もし 他人様の前で言えないならば 家庭内でだけ暴言を吐く 君の甘えであり弱さだ!」


なんて言っていました


そして息子が落ち着いた頃

外に連れ出し ゆっくり諭し叱りました




こんな事を繰り返し 繰り返しても

息子に伝わるのか「確信」などなく



ひたすら 自分の「子育て」を否定し 反省し

模索していました




私は そんなタイミングで

息子が「自閉スペクトラム症」だと分かり

専門家の先生からの



「認知療法」に出会えました



それからの息子は本当に変わって行きました




親が手を上げる時は二つ

「人様に迷惑を掛けた時」

「家族に暴力を振るう時」


今はそう思っています



もし あの時期に「自閉スペクトラム症」と

分からなかったら



私も息子も「共倒れ」していたでしょう



私の今までの子育てが「正しい」のではなく

間違った事も沢山あります



どれだけも 反省しました

今でもそうです



しかし「自閉スペクトラム症」の子供を育てると言う事は



決して「1人」では出来ません




今は以前より 発達障害が世の中に浸透し

きちんとした 専門家がいます



そこで きちんと「認知療法」をして行く事



他害や善悪

「捉え方」が独特の自閉スペクトラム症の子供へ伝えて行くのは


非常に難しい事なのです



別れた旦那と比べますと

旦那はやはり 暴言を暴言だと思っていません



彼の認識ですと

「素直に思った事を言ったまで」

となります



相手がいる事への配慮や気持ちを汲み取る事は一切出来ません




ただ 息子の先生から

「お母さんがどこまで望むかですが…」

と言われた事があります



認知療法で世の中で生きて生きやすくなるようには なるかと思いますが




障害が「完治」する事は

絶対ありません




私が望む事は

息子が 息子らしく

息子の人生を生きて行って欲しいと言う事



他人様に迷惑を掛けず

息子が「自立」した生活を送れるようになる事です




長くなりましたが 自閉スペクトラム症を持つ親として

きちんとした「認知療法」やカウンセリングは

本当に 本当に




「大切」だと痛感しています